擦れた大学生の日記(女)

大学生の今のうちに感じたこととかもろもろの記録をとりたいなーと思って始めました。自分のための備忘録です。

アメリカのTV番組「クィア・アイ」をみて思ったことをつらつらと。

 

面白いよーと薦められて観てみたアメリカのテレビ番組「クィア・アイ」。

 

ざっくりした中身を言うと、ゲイの5人が依頼者のダサ男を改造していく番組。

 

軽い気持ちで見始めた結果、どハマりした。

 

何といってもこの5人の人柄が素敵すぎる。

とにかく明るい。

 

やたらハグするし、冗談言うし、リアクションもいちいちでかい。絵にかいたようなアメリカ人って感じだけど、なぜか不思議とずっと見ていられるし、見ているうちにこっちまで笑えてきてしまう。

 

そしてこの番組に惹かれたのは、

人とのコミュニケーションについて学ぶところが多かったから。

 

まず彼らは、どんな依頼者を相手にしても全く態度を変えない。忖度のその字もない。

 

 

ダサ男に会った瞬間、容姿から何からけっちょんけっちょんにけなすけど、カッコよく生まれ変わった後はオーバーなくらいにベタベタに褒めまくる。

 

胸を打たれたのは、そこに嘘がないこと。どれも彼らの本心から出ている言葉なんだなというのがすごく伝わる。裏表がないのだ。

 

だからなのか、どの依頼者も彼らと別れるとき、すごく寂しそうな顔をする。泣く人までいる。たった2~3日しか一緒にいなかったのにどうしてそこまで距離を近づけられるんだろう、と思ったけど、そらはきっと、彼らが裏表なく相手に真摯に接していたからだと思う。結局、信頼できる人というのは裏表なく自分と接してくれる人間なんだなと改めて気づかされた。

 

特に私が印象に残っているのは、第2回目。この回ではインド出身の男性が依頼者だった。

 

この男性はあまり他人を自分のパーソナルスペースに入れることを好まない人で、家に全く人を招かないし、やたらハグをするファブ5に困惑していた。

 

普通はあ、この人こういうノリ苦手そうだなって思ったら相手に合わせる。だけど、彼らは全く態度を変えなかった。会った瞬間からいつものように「ハーイ!」のノリでガンガン攻めるし、相変わらずズバズバモノを言っていた。

 

その一貫した態度をみて私はますます彼らが好きになった。底抜けに明るいファブ5と触れ合ううちに、徐々に依頼者の男性も心を開いていって、改造された後はなんと自分からハグをするようになったし、表情もとても明るくなった。

 

その光景に私は衝撃を受けた。たった数日でこんなに人って変わるのか。朱に交われば赤くなるとは言うけれど、こんな簡単に周りにいる人の影響を受けるのか、と。

 

そして何よりファブ5の5人の一貫した態度。私は人と接するときすごく敏感になる。あ、ちょっと嫌そうだなとか、気を遣わせてるなとか。だから、人と触れ合った後はたいてい自己嫌悪に陥る。だから、相手に遠慮して言いたいことを言わなかったり、思ってることと違うことをしたりする。そんな自分が嫌で、もうどうすればいいか分からなかった。

 

ファブ5はいとも簡単に私の悩みを打ち壊してくれた。

 

彼らは相手が誰だろうと気にしない。1ミリも忖度しない。嫌われようが何されようが、私は私。思ったことは堂々と言う。そうやって相手との壁をどんどん壊していく。相手に遠慮するどころか、相手を自分色に染め上げてしまう。それも自然に。

 

ただ自分を主張するだけだと自分本位になってしまいがち。そこも彼らはすごい。自分の意見は大切にするけど、相手のこともすごく大切にする。依頼者の悩みや考えを親身になって聞くし、どんな依頼者に対しても「君のこと好きだよー!」という気持ちを全面に出しながら接しているのがすごく伝わってくる。

 

第2回のインド人男性には自分を重ねる部分が多かった。周りに期待することに諦め、いっそ人と関わるのをやめてしまおうという考え方は、まさに私も同じだった。そしてそんな彼に対してファブ5のメンバーが「逃げちゃダメ。人と関わるのは楽しいことばかりじゃない。傷つくし、嫌な思いをすることもある。だけどそういう恐怖を乗り越えた先に人と関わる喜びがあるんだよ。」と教えていた。

 

すごく胸に来た。ほんとにその通りだな。わたしはひたすらリスクから逃げ続けたおかげで痛い目にはあってないけど、その分楽しい思いもしていない。人間関係というのは深く入り込むときたしかに怖いし、不安もあるけど、でもだからこそ、そこを乗り越えてはじめて関係性は強固なものになるのだし、逆に言えばそういう覚悟ができないのならば浅い関係しか築けないってことだと思う。

 

もっとのびのび生きたいな。